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七五三のお参りに石上神宮を選んだ理由
奈良県天理市の石上神宮で七五三のお参りをしてきました。
石上神宮は日本最古級といわれる由緒ある神社で、国宝の拝殿をはじめとした歴史的な建造物があり、地元の方からも厚い信仰を集めています。
古代の雰囲気を色濃く残しながらも、境内は落ち着いた空気に包まれていて、七五三の思い出を残すにはぴったりだと感じ、今回選びました。
アクセス面でも安心できる点も決め手でした。子どもがいると、どうしても「駐車場が広いか」「境内まで遠すぎないか」ということが気になりますが、石上神宮はその点とても便利です。
私たちが訪れたのは平日の午前10時半ごろ。週末に比べると人は少なめで、参拝客は数名程度でした。そのおかげで境内も静かで、子どもが少しぐずっても周囲に気を遣わずにすみ、ゆっくり写真を撮ることができました。
石上神宮の駐車場アクセスと境内までの道のり
駐車場はおおよそ50台ほど停められる広さがあり、平日ということもあって余裕をもって駐車できました。大きな車でも出入りしやすい作りになっていて、駐車に不安がある方でも安心だと思います。
駐車場から参道までは徒歩2分ほどで到着します。小さな子どもを連れていると「歩く距離」がどうしても気になりますが、石上神宮は負担が少なく助かりました。境内の中心部までも10分もかからず、3歳の子どもも草履で頑張って最後まで歩ききることができました。
ただし参道はじゃり道が多く、足元は少し不安定です。草履や下駄を履く場合は特に注意が必要で、歩きやすい靴を持参して途中で履き替えるのもありだと思いました。
道中は木々に囲まれ、森林浴をしているような気分になれるのも印象的でした。まだ朝の時間だったこともあり、空気が澄んでいて、歩いているだけで気持ちが落ち着きました。
また、最後に立ち寄るコンビニについても一言。参道や駐車場に向かう途中、ファミリーマートが車で約2分ほどの距離にありましたので、当日に水分や軽食を用意したい方にはとても便利だと感じました。
七五三ご祈祷の受付と待機
到着してまずは社務所で受付と支払いを済ませます。今回は七五三の祈祷をお願いしましたが、受付の方はとても丁寧に対応してくださり、初めてでも安心してお願いできました。
受付の後、手水舎で手と口を清めてから、拝殿に入る前に待機時間がありました。私たちが待ったのはおよそ15分ほど。待合室は屋外に簡易なパイプ椅子が並べられたスペースで、座って待つことはできましたが、日差しが強く、とにかく暑かったです。涼める室内スペースはなかったので、季節によっては体調管理に気をつける必要があります。夏や秋口に訪れる方は、必ず飲み物を持参することをおすすめします。実際、自動販売機を探しましたが見当たりませんでした。
待ち時間の間に、境内で写真を撮ったり、子どもと話したりしながら過ごしました。混雑していなかったので、背景に人が映り込まず、落ち着いた雰囲気の中で記念写真を撮れたのは大きなメリットでした。
石上神宮の七五三ご祈祷の様子と時間
ご祈祷は屋外の拝殿で行われます。太鼓の音が鳴り響くと、厳かな空気が一気に漂い、子どもにとっては初めての体験だったと思います。3歳ということもあり、大きな音にびっくりして泣いてしまいました。
神主さんは子どもの目線にしゃがんでくださり、優しい声で「〇〇ちゃん、3歳おめでとう」と名前を呼んでくれました。その一言で子どもの表情が少し和らぎ、私たちも安心することができました。こうした心遣いは本当にありがたかったです。
ご祈祷全体の時間は10分程度で、長すぎず短すぎず、子どもにとってもちょうどよかったように思います。
七五三ご祈祷後の授与品と子どもの反応
祈祷の後には授与品をいただきました。袋の中身は盛りだくさんで、子どもも大喜び。実際にいただいたのは以下の通りです。
・絵本「あまでらすさま」
・七五三おりがみセット
・縄跳び(子どもが一番喜んだ品)
・子ども用お守り
・鉛筆2本セット
・のし袋(御神札入れ)
特に縄跳びは子どもに大ヒットで、帰りの参道で早速取り出して遊び始めるほどでした。こうした実用的なおもちゃが入っているのは嬉しいポイントです。
ただし、訪問したのがまだ七五三シーズン前(9月)だったため、千歳飴は含まれていませんでした。神社の方によると、10月中旬ごろから授与されるとのこと。千歳飴を楽しみにしている方は、その時期を狙って行くのが良さそうです。逆に「人混みを避けたい」「落ち着いて写真を撮りたい」という方は、あえて9〜10月前半に参拝するのもおすすめです。
石上神宮境内の雰囲気と写真撮影の印象
境内では石上神宮の名物「神鶏(にわとり)」が自由に歩き回っていました。子どもは大喜びで追いかけたり眺めたりしていました。他の参拝客が餌を与えている様子も見られましたが、公式に許されているのかは確認が必要だと思います。それでも鶏たちのおかげで場の空気が柔らかくなり、緊張していた子どもも自然と笑顔になれました。
写真撮影について感じたのは、全体的に境内が暗めだったこと。背の高い木々に囲まれているため、自然光があまり入らず、思っていたよりも写真が映えにくかったです。さらに、七五三用のオブジェや看板といった「一緒に撮れる記念スポット」がなく、公式なフォトスポットは用意されていませんでした。これは時期的な問題なのかもしれませんが、華やかさを期待していると少し物足りなさを感じるかもしれません。
そのため私たちは、自分で用意した和傘や手まりなどの小物を持参しました。色のある小物が加わるだけで写真が一気に華やかになり、良い思い出になったと思います。もし写真にこだわりたい方は、撮影小物を準備して持っていくのがおすすめです。
石上神宮七五三お参り・ご祈祷全体の感想
全体を通して感じたのは「落ち着いた雰囲気の中で、家族の時間をゆっくり楽しめる神社」だということです。
祈祷中の神主さんの優しさや、混雑の少なさ、写真映えするスポットは少なめでも工夫次第で思い出に残せる点など、子どもにとっても大人にとっても印象深い一日になりました。
石上神宮で七五三をお参りを考えている方へのアドバイス
・お参り時期は千歳飴が欲しいなら10月中旬以降に参拝。混雑を避けたいなら9月〜10月前半がおすすめ
・砂利道が多いので履物を草履にするか、靴にするか要検討
・境内に自販機がないため水分は必ず持参
・写真にこだわるなら小物(傘・手まりなど)を準備
・暑さ・寒さ対策は忘れず
・子ども用のおやつなどは必須
七五三は子どもの成長を祝う大切な行事ですが、石上神宮ではその厳かな空気と優しい雰囲気の両方を感じることができました。今回の参拝は、家族にとって一生の思い出になったと感じています。
石上神宮について解説
日本最古の神宮、石上神宮
『日本書紀』によると、石上神宮の創建は第10代・崇神天皇の時代、紀元前91年ごろと伝えられています。神宮の中でも最古で、伊勢神宮よりも古い歴史を持つ神社です。
古代から「物部氏」の氏神を祀る神社で国家鎮護の要でもありました。
石上神宮の御神体は神剣
本殿は持たず、神話に登場する霊剣を神として祀っていました。この霊剣は神武天皇を救い、日本建国を支えた神剣として、古くから厚く信仰されてきました。石上神宮の「布留高庭(ふるのたかにわ)」は、神聖な神剣 「韴霊(ふつのみたま)」 が祀られていた、特別な場所です。拝殿の奥に位置する禁足地(立ち入り禁止の神域)であり、今でも誰も足を踏み入れることはできません。
明治時代の発掘で、神武天皇を救い日本建国を導いた霊剣「韴霊(ふつのみたま)」が土中から発見されました。この剣が祀られていた布留高庭こそが、石上神宮の霊力の中枢であり、古来より「神の力」が息づく最も神聖な場所とされています。現在もここには石碑が立てられ、多くの参拝者が拝殿からその方向に向かって祈りを捧げています。
【石上神宮の拝殿(国宝)】 現存する日本最古の神社建築
石上神宮には、鎌倉時代初期に建てられたとされる、日本最古の拝殿があります。
第72代・白河天皇が御所にあった神殿「神嘉殿(しんかでん)」を寄進したものと伝えられ、国宝に指定されています。
【石上神宮の七支刀(国宝)】神話と外交をつなぐ奇跡の剣
古代の朝鮮半島百済(くだら)の王が日本の王(倭王)に贈ったとされ、
今から約1700年前西暦369年ごろつくられた、特別な形の剣です。
左右に三本ずつ枝のような刃を持ち、中央とあわせて「七本の刃」を持ちます。
実際に「百済王が倭王に贈った剣」と書かれた古代文字(銘文)が金で刻まれています。この七支刀は戦いに使う剣ではなく、神さまにささげるための「儀式用の剣」として作られました。今も石上神宮で大切に保管されており、国宝に指定されています。
ふだんは公開されていませんが、特別展などで見ることができることもあり、そのたびに、多くの人が歴史と神話の世界に思いをはせています。
神宝に宿る三柱のご祭神と剣【重要文化財】
石上神宮では、神話に登場する3つの神剣に宿る神々が主祭神として祀られています。
石上神宮の祭神について
主祭神①:布都御魂大神(ふつの みたまのおおかみ)
― 命を救い、国を導いた神剣の神 ―
神話に登場する神の剣「布都御魂」が神格化された存在で、日本を建国した神武天皇を助けた霊剣の神様です。熊野で窮地に立たされた神武天皇を救い、建国を助けたと伝えられる「命を救う神剣」として信仰されています。 明治時代の発掘調査で再発見され、石上神宮の信仰の中心としてあらためて整備されました。
✦ご神宝:「布都御魂剣(韴霊剣)」(ふつのみたまのつるぎ)【重要文化財】
古墳時代後期〜飛鳥時代(6世紀末~7世紀初頭)
✦ご利益:国土安泰、勝運、厄除け、命を守る。
主祭神②:布留御魂大神(ふるの みたまのおおかみ)
― 病や災いを祓い、命を再生させる神 ―
天璽十種瑞宝(あまつしるしとくさのみづのたから)に宿る霊力を神格化した神。
物部氏の祖・饒速日命(にぎはやひのみこと)に天照大神が授けたとされる10種の霊宝で、死者すら蘇らせると伝えられます。
宝を振りながら「ひとふたみよ いつむゆなな やここのたりや」という呪文を唱えると、命がよみがえるという伝承もあり、病気平癒・命の再生・浄化の神として信仰されています。
✦ ご神宝:天璽十種瑞宝(あまつしるしとくさのみづのたから)名前は伝わっているものの、その具体的な形や材質は不明で、実物と確認されているものは存在しません。
✦ ご利益:病気平癒、心身浄化、命の再生
主祭神③:布都斯魂大神(ふつし みたまのおおかみ)
― 悪を祓い、正義を貫く霊剣の神 ―
スサノオがヤマタノオロチを退治したときに使った神剣「天十握剣(あめのとつかのつるぎ)」に宿る神霊。この剣によって退治された大蛇の尾からは「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」が現れ、後に三種の神器となります。
『日本書紀』や『古語拾遺』にも「石上神宮に鎮まる」と記録されており、神話と現実をつなぐ存在。
✦ ご神宝:天十握剣(あめのとつかのつるぎ)スサノオが持っていた神話上の剣であり、実物は現存しません。
✦ ご利益:災難除け、武運長久、勇気と正義
石上神宮の摂社・末社
・出雲建雄神社(いずもたけおじんじゃ)国宝 - 出雲建雄神(いずもたけおのかみ)
・天神社(てんじんしゃ)- 高皇産霊神(たかみむすびのかみ)神皇産霊神(かみむすびのかみ)
・七座社(ななざしゃ)- 生産霊神(いくむすびのかみ)足産霊神(たるむすびのかみ)
魂留産霊神(たまつめむすびのかみ)大宮能売神(おおみやのめのかみ)御膳都神(みけつかみ)辞代主神(ことしろぬしのかみ)大直日神(おおなおびのかみ)
・猿田彦神社(さるたひこじんじゃ) - 猿田彦大神(さるたひここのかみ)底筒男神(そこつつのおのかみ)、 中筒男神(なかつつのおのかみ)、 上筒男神(うわつつのおのかみ)、 息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)、 高靇神(たかおかみのかみ)
・神田神社(こうだじんじゃ) - 高倉下命(たかくらじのみこと)
・恵比須神社(えびすじんじゃ) - 事代主神(ことしろぬしのかみ)
石上神宮の楼門(ろうもん)【重要文化財】
石上神宮の境内入口にそびえる楼門は、鎌倉時代末期に建てられた貴重な建築で、現在は重要文化財に指定されています。重厚な屋根と洗練された木組みが印象的で、古建築としての美しさが今もなお残されています。
楼門に掲げられている扁額「萬古猶新(ばんこゆうしん)」は、「永遠に新しさを保つ」という意味を持ち、明治の元老・山縣有朋によって揮毫されたものです。この門は単なる通路ではなく、参道と拝殿をつなぎ、聖域への入り口としての象徴的な役割も担っています。
七五三や初詣の時期には、この楼門を背景に記念写真を撮る参拝者も多く、特に晴れ着との組み合わせは華やかで、思い出に残る一枚になります。
自然と調和する石上神宮の鶏たち
石上神宮の境内は、常緑樹が生い茂り、四季を通じて静かで落ち着いた神聖な空間が広がっています。その中で特に目を引くのが、境内で放し飼いにされている鶏たちです。鶏は古くから「夜明けを告げる鳥」として知られ、その鳴き声が暗闇を払い、新しい一日の始まりを知らせることから、古代より神聖な存在として「神の使い」とされてきました。
石上神宮でも、この伝統を受け継ぎ、約30年前に地元の方々が奉納した10羽の鶏がきっかけとなり、今では多くの鶏が自由に境内を歩き回る姿が見られます。彼らの存在は、訪れる人々に生命の息吹や神聖なエネルギーを感じさせるとともに、特に子どもたちにも大人気です。鶏の鳴き声が響く境内は、まるで神聖な時間の流れを告げるような場所となっています。
石上神宮の詳細と七五三ご祈祷について
神社名 | 石上神宮 |
住所 | 奈良県天理市布留町384 |
電話番号 | 0743-62-0900 |
アクセス | 〇電車の方 近鉄天理線・万葉まほろば線「天理駅」より徒歩約30分 |
駐車場 | あり |
公式HP | https://www.isonokami.jp/ |
七五三(753)のご祈祷 | あり |
ご祈祷時間 | 9:00~17:00(冬季は16:30) |
七五三(753)ご祈祷の 初穂料 | 5,000円〜 |
七五三(753)ご祈祷の 予約 | 予約不要 |
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